私は仕事を考えるときに、
まず、最終的に「どうありたいのか」、
いつか、この仕事を終えるとき、
世の中がどうなっていて欲しいのか。

そこをまず考えます。

海外生活やホームステイをする事は、
心にひとつ「種」を埋める事。

芽を出し育ってゆくかどうかは約束されていませんが、
その後の人生の大きな可能性を与えてくれる「種」です。

人の生きる環境はそれぞれ全く違うので、
いろんな「種」を埋めておくほうがよいと思います。

言葉が通じない人とのコミュニケーションは
どのようにすればよいのか。

知らない食べ物を出された時、どのように対応
すべきなのか。人の信仰する宗教にどのように
敬意を払えばよいのか。

こうしたすべての戸惑いに、
ちゃんと向き合っていくことが「種」になります。


実は日常生活でも、こうした「種」はたくさんあります。


しかし、海外生活では日常の何倍もの密度で
「種」に出会えます。

日本に居てはけっして出会わない「種」も沢山あります。


私がはじめて海外を旅した約四十年前、
いろんな「種」が自分の中に埋め込まれていました。

埋めてくれた人は、もう会えない人も多いけれど、
やっと今、何かの実を結びつつあるのかもしれません。

いつのまにか、自分が「種」をうめてゆく立場にいます。

今年ご縁を頂いた中高生が、
自分の中に「種」があったと気付く日がくるだろうか。

そんな若者たちと語り合えたら幸せですが、
その時自分がもういなくなっていても、
彼らがそう気づいてくれなかったとしても、
全く悔やむことはありません。

だって、「種」を埋めるというのは、
もともと自分が見られない未来への行為だから。


当社は今年で19年目を迎えますが、
自分の成果を世に誇示したい訳でも、
会社を大きくしたい訳でもなく、

自分がいなくなったあと、蒔いた種が
もしかしたら芽を出して、次の世代の子供たちが
海外生活体験という種を通じて、
自分の人生を心豊かなものにして欲しい。

心からそう想います。

今の若い世代が、海外に出て、
外国に興味を持ち、日本の誇りを持つ。

そんな若者が大人になったら、
日本はもっと良くなるのでは。。。